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大館の名物駅弁を、いつでも食卓に。〜花善「冷凍鶏めし」

2026年6月10日

東北を旅したことのある方なら、パッケージに「鶏めし」の三文字が映える駅弁を、駅やお店で目にしたことがあるかもしれません。
秋田県大館市にある株式会社花善(はなぜん)の鶏めし弁当は、東京駅でも常連の人気駅弁として知られる名物です。
その伝統の味を、いつでも自宅で楽しめるように仕上げたのが、今回ご紹介する「冷凍鶏めし」です。

花善の鶏めしは、その誕生の経緯がなかなか味わい深い一品です。
話は昭和10年代までさかのぼります。
当時、花善では「きりたんぽ弁当」を販売していたものの、冷めたきりたんぽは評判が今ひとつで、売れ残ってしまうことが多かったといいます。
「もったいないから」と、残った弁当から鶏肉だけを取り出し、甘辛く煮付けて従業員のまかないにしていたそうです。

そして戦後、物資不足の時代に大館市から米・砂糖・醤油・ゴボウが配給されたことをきっかけに、それらをまとめて炊き込んだ「茶飯」と、まかないとして親しまれていた甘辛い鶏肉を組み合わせるアイデアが生まれます。
こうして昭和22年、駅弁「鶏めし」が誕生しました。
一見地味な経緯ですが、限られた素材をどうにか活かそうという当時の工夫が、結果として80年近く愛され続ける味を生み出した、ということになりますね。

その鶏めしを、家庭でもっと手軽に味わえるように開発されたのが、この冷凍鶏めしです。
厳選された国産鶏肉と、創業以来受け継がれてきた秘伝のスープでじっくり炊き込んだあきたこまち100%のご飯。
冷凍とはいえ、駅弁としての完成度をそのまま閉じ込めたつくりで、鶏肉のうまみがしっかりご飯に染み込んでいます。

電子レンジで温めるだけで、鶏肉の香ばしい香りがふわりと立ちのぼります。
ご飯はふっくらと炊き上がり、口に入れると甘辛い醤油ダレの風味が広がって、柔らかな鶏肉のうまみと一体になって押し寄せてきます。
素朴で、どこか懐かしい味わい。
派手さはありませんが、ひと口ごとに「ああ、これがロングセラーの味なのだな」と納得させられる、しみじみとしたおいしさです。

平日のあわただしい夜、温めるだけで一食が成立してくれる冷凍鶏めしは、頼れるストック食材。
ひとり暮らしの夕食はもちろん、忙しいランチや、ちょっとした夜食、さらにはギフトとしても喜ばれそう。
ご飯ものでありながら冷凍庫にすっきり収まるサイズ感も、ストックしやすいポイントですね。

戦後の混乱期から地道に磨き上げられ、いまや東北を代表する駅弁にまで育った一品を、自宅にいながら味わえる手軽さは、なかなか得がたいものです。
秋田を旅した気分で、温かい鶏めしをぜひ一度味わってみてください。




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記事の監修者

タケムラ ダイ
タケムラ ダイ冷凍食品マイスター/電子レンジ料理研究家/フードコンサルタント
手軽で便利で美味しい冷凍食品に魅入られ、毎日欠かさず、20年以上に渡って冷凍食品を食べ続 ける筋金入りの冷凍食品マニアとして、テレビやラジオ、雑誌など多数のメディアに出演。
【出演メディア】NHK「あさイチ」/ 日本テレビ「ZIP!」「バゲット」/ TBS「マツコの知らない世界」「教えてもらうと 前と後」「ラヴィット!」などのTVやラジオ、雑誌など多数出演
詳細はこちら(https://www.vorpal-et.fun/)