今回ご紹介するのは、兵庫県西宮市・甲子園エリアのご当地グルメを冷凍食品に落とし込んだ、ジャパンフードサービスの「甲子園ヒーロー揚げ」。
お弁当のおかずやお昼のおにぎりのお供になる、しっかりした一品です。
「ヒーロー揚げ」という耳慣れない名前に、はてなが浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
じつは「ヒーロー」とは、鶏の手羽中を二つに割った、あの棒状の部位を指す呼び名です。
関東でも北陸でも九州でも、お肉売り場でひっそりと「ヒーロー」と書かれて売られているのを見たことがあるかもしれません。
呼び方の起源ははっきりしていませんが、中国語の「鶏肉(ジーロウ/チーロウ)」の発音が由来になっているという説や、子どもたちに大人気の唐揚げなので「ヒーロー」にあやかったという説など、いくつかの説が語られています。
西宮では古くから、この「ヒーロー」を使った唐揚げがずっと愛されてきました。
つまり、西宮市・甲子園町で親しまれてきた、手羽中(ヒーロー)を使ったご当地の唐揚げ。
それが「甲子園ヒーロー揚げ」というわけですね。

この地元の味を「甲子園ヒーロー揚げ」という一つの名前でくくり、全国、そして世界に広めていこうと動いているのが、「西宮・甲子園ヒーロー揚げ推進委員会」。
甲子園周辺のお店を中心に10店舗以上の飲食店が加盟し、それぞれの店で客に提案したり、グルメイベントに参加したりしながら、街ぐるみで盛り上げているそうです。
ひと手間かけて骨を露出させた食べやすい形状は、「骨つきなのに手が汚れにくい」と評判で、子どものおやつやおかずとしても、ビールを片手に楽しむおつまみとしても、幅広い世代に支持されてきました。

加盟店それぞれが独自の味を出しつつ、共通して守っているのが、①食べやすい手羽の二つ割り、②サクサクの衣、③香るにんにくしょうゆという三箇条。
この三つのルールが、「甲子園ヒーロー揚げ」というブランドの背骨を形作っています。
そんな地元の取り組みに賛同したジャパンフードサービスが、推進委員会代表を務める居酒屋「じゅげむ」の山﨑哲さん(通称・チキン大佐)とタッグを組んで開発したのが、この冷凍版です。
ただ、全国に届けるための量産体制を組むのは容易ではありませんでした。
骨を露出させて食べやすい形に整える工程は機械化できず、いまも一本ずつ手作業でカットしなくてはならないためです。
ジャパンフードサービスは協力工場を各所に探し、たどり着いたのが、バンコクから車で約3時間半のところにあるタイの大手企業でした。
山﨑さん自らが現地の工場を訪れて技術指導を行い、ようやく完成にこぎつけたというのが、この冷凍版「甲子園ヒーロー揚げ」の誕生秘話です。

調理は、油で揚げ直す方法と、オーブントースターで加熱する方法の二通り。
手軽に済ませたい日は、冷凍のままオーブントースターで12〜15分加熱するのがおすすめです。
焼き上がりを一つ手に取ってかぶりつくと、まず驚くのが、骨のまわりからスルッと肉が外れる食べやすさ。
手がべたつきにくく、食卓や弁当箱でも扱いやすい設計だと実感できます。
衣は期待どおりのサクサク感で、口に入れた瞬間、香ばしいにんにく醤油の香りがふわりと広がります。
噛みしめると、鶏肉のジューシーな旨みと衣の香ばしさが折り重なって、次の一本に自然と手が伸びる、後を引くおいしさです。

薄味というわけではなく、下味とにんにくの効いた王道の唐揚げ味なので、そのままでも満足感は十分。
加えて、レモンや山椒、カレー塩、ポン酢おろしなどをそえれば、まったく違う顔を見せてくれます。
本家じゅげむでも「にんにくしょうゆ」「うま塩」「カレー」「なんばん」「おろしポンズ」といったフレーバー展開があるそうで、家庭で味変を楽しむのはまさに“ご当地流”の食べ方といえます。

お弁当のおかずやおつまみとしてはもちろん、行楽やホームパーティー、宅飲みのお供にも活躍してくれる一本。
子どもは食べやすさに助けられ、大人は味変で遊べる。
同じ袋を、家族それぞれの流儀で楽しめる懐の深さも魅力です。

甲子園という地名から野球場を思い浮かべる方は多くとも、「ご当地グルメがある街」と認識している方はまだそれほど多くないかもしれません。
西宮の街が育て、今まさに全国・全世界へ羽ばたこうとしている手羽の唐揚げ。
冷凍庫の常備軍にひとつ加えてみてはいかがでしょうか。
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