こんにゃくは、冷凍できないと聞いたことはありませんか? しかし、実は冷凍できるんです!
冷凍して解凍すると、スポンジ状になって元の状態には戻りませんが、その代わりに食感が劇的な変化を遂げて新たな魅力が生まれてきます。こんにゃくは低カロリー、食物繊維が豊富なので、ダイエット食材としても大活躍! お肉の代用品として使えば、満足感がアップしますよ。
今回は、そんな冷凍こんにゃくを使ったレシピを6品ご紹介します。
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こんにゃくの冷凍・解凍方法
まずは、こんにゃくの冷凍・解凍方法からご紹介します。
【冷凍方法】
基本の切り方は、こんにゃくを横に半分に切り、短い辺から切る。厚みやサイズの違いで食感が変わるため、用途や好みでカットする。
切ったこんにゃくは冷凍用保存袋に入れ、中の空気をしっかり追い出して口を閉じる。薄く平らにして、冷凍庫に入れる。



【解凍方法】
保存袋ごと流水解凍し、取り出したこんにゃくの水分をしっかりしぼる。急ぐ場合はぬるま湯解凍も可能。


薄く平らにして冷凍することで、冷凍も解凍も時短になります。
こんにゃくは、冷凍することで中に水分が凝縮されますが、アクも一緒に凝縮されてしまいます。このアクは料理のおいしさを損うものなので、解凍したこんにゃくは手でぎゅっとしぼって、中の水分をしっかり出してから使うことがポイント! しぼるとき、中の水分が外に勢いよく飛び出すので注意してくださいね。
それでは、レシピをご紹介していきます。
① コリコリしょうが焼き

【材料】(2人分)
冷凍こんにゃく…1枚
玉ねぎ…1/2個
★しょうが(すりおろし)…大さじ1
★しょうゆ…大さじ1
★料理酒…大さじ1
★みりん…大さじ1
炒め油、パセリ…各適量
【下準備】
1枚のこんにゃくの短い辺から薄く切っていき、冷凍用保存袋に入れて空気を抜いて冷凍する。この「薄切りタイプ」は、しょうが焼きなどお肉の代わり使い、しっかり食感を楽しみたい料理に合う。
【作り方】
①解凍した冷凍こんにゃくを手で強くにぎり、水分をしっかりしぼる。
②ボウルに★印の調味料を入れて混ぜ合わせ、①のこんにゃくを漬け込む。

③フライパンに油を引き、強火でくし切りにした玉ねぎを炒める。
④玉ねぎがしんなりしたら、②のこんにゃくをフライパンに入れ(漬け汁は入れない)、こんにゃくに焼き目が付くまで強火で焼く。

⑤残った漬け汁を回しかけて、水分を飛ばしながら照りを出す。パセリなどの添え野菜と一緒に盛り付けたら完成!

【ポイント】
こんにゃくは味が淡泊なので、漬け込む段階でしっかり調味料を染み込ませると、おいしくできあがります。
② きんぴら炒め

【材料】(2人分)
冷凍こんにゃく…1枚
にんじん…1/4本(約50g)
油揚げ…20g
ごま油(炒め用)…大さじ1
鷹の爪…1/2本
しょうゆ…小さじ2
みりん…大さじ1
かつお節…12g
いりごま…小さじ2
【下準備】
まずこんにゃく1枚の厚みを半分に切り、薄切りタイプ同様に短い辺を薄く切っていき、冷凍用保存袋に入れて空気を抜いて冷凍する。この「細切りタイプ」は、きんぴらや細長い野菜と一緒に合わせる料理に使いやすい。
【作り方】
①解凍した冷凍こんにゃくを手で強くにぎり、中の水分をしっかりしぼる。
②フライパンにごま油を引き、強火で細切りにしたにんじんを炒める。

③にんじんがしんなりしたら、こんにゃく、短冊切りにした油揚げ、刻んだ鷹の爪を入れて、全体がなじむまで強火で炒める。
④しょうゆ、みりんを加えてさっと混ぜ合わせたら火を止め、かつお節、いりごまを加えて混ぜ合わせたら完成!

【ポイント】
コリコリした食感がクセになる副菜です。常備菜としてもおすすめです。
③ ひき肉の代わりに! キーマカレー

こちらは、通常のキーマカレーに冷凍こんにゃくをプラスするアレンジレシピです。
【作り方】
①解凍した冷凍こんにゃくを手で強くにぎり、中の水分をしっかりしぼる。その後、細かく切る。

②煮込んでいるキーマカレーに①のこんにゃくを入れて、さらに煮込めばできあがり!
【ポイント】
お肉も入った通常のキーマカレーを作り、そこにかさ増しという意味で冷凍こんにゃくを入れてもいいですし、もちろんお肉なしで全部こんにゃくでも! カロリーオフにもお役立ちです。こんにゃくの量はお好みでどうぞ。
④ 鶏皮風こんにゃく串焼き(レシピ考案:根本早苗さん)

★2021年第3回冷凍レシピコンテスト銅賞レシピ
【材料】(2人分)
冷凍こんにゃく…1/2枚
油揚げ…2枚
★にんにく(すりおろし)…1/2かけ分
★酒…大さじ1
★みりん…大さじ1と1/2
★しょうゆ…大さじ1と1/2
サラダ油、七味唐辛子…各適量
【下準備】
こんにゃくは、短い辺の方から4mm厚程度の薄切りにし、冷凍用保存袋に重ならないように入れて空気を抜いて冷凍する。

【作り方】
①解凍した冷凍こんにゃくを手で強くにぎり、しぼって水分を抜く。
②油揚げは袋を開いて広げ、油揚げの上に①こんにゃくを乗せる。こんにゃくの幅に合わせて油揚げごと切る。


③油揚げをもう一度開き、こんにゃくの乗っている側の端からくるくると巻く。1本の楊枝に2個さす。

④フライパンにサラダ油を熱して③を並べ、両面を焼く。

⑤軽く焼き目がついたら、★印の調味料を合わせたものを入れてフタをし、弱火で数分焼く。
⑥フタをはずし、汁気をとばすように中火で焼く(焦げつきやすいので注意)。器に盛り、お好みで七味唐辛子をふる。


【ポイント】
こんにゃくは、厚いよりも薄い方が鶏皮に近い食感に仕上がります。
⑤ ヘルシー! 野菜巻きカツ(レシピ考案:小川弥生さん)

★2021年第3回冷凍レシピコンテスト銀賞レシピ
【材料】(2人分)
冷凍こんにゃく…1枚
ウスターソース…大さじ1
赤パプリカ…1/4個
いんげん…4本
さけるチーズ(プレーン)…2本
小麦粉、卵、パン粉、こめ油…各適量
【下準備】
こんにゃくは、1枚を3ミリ厚の薄切り(約 横12㎝×縦7㎝×厚み3mm程度の大きさ)にして冷凍する。こんにゃくのスライスは、下に箸を添えて、包丁をスライドさせると切りやすい。



【作り方】
①解凍したこんにゃくをまな板の上に置き、麺棒を使って全体の水分をしぼる。

②ウスターソースをかけて、こんにゃくに染み込ませる。

③軽く水気を切ったこんにゃくに、細切りにした赤パプリカ、塩ゆでして半分に切ったいんげん、半分にさいたチーズを乗せて巻き、巻き終わりをつまようじで刺して止める。



④衣をつけ(小麦粉、溶き卵、パン粉の順)、180℃に熱したこめ油で数分揚げる。表面がきつね色に揚がればOK。



【ポイント】
ボリュームたっぷりなのにヘルシーなメインおかず。薄く切ったこんにゃくで具材を包み込んむことで、おいしさを閉じ込めています。
⑥ チョコンニャク(レシピ考案:尾久彩子さん)

★2021年第3回冷凍レシピコンテスト金賞レシピ
【材料】(2人分)
冷凍こんにゃく…1/2枚
赤ワイン…大さじ2
濃縮コーヒー液(無糖)…大さじ2
ホワイトチョコレート…40g
ブラックチョコレート…40g
【下準備】
こんにゃくは、下記の2つの形状にカットする。
【A】(ワインチョコ用):半分は7㎜角程度の拍子切りにする。
【B】(コーヒーチョコ用):残り半分を、1㎝程度の角切りにする。


それぞれを別の冷凍用保存袋に入れ、熱いうちに【A】には赤ワイン、【B】には濃縮コーヒー液を加え、空気を抜いて平らにして冷凍する。

【作り方】
①解凍した冷凍こんにゃくはザルにあけて水気を切り、キッチンペーパーではさんで上から軽く押し、表面の水気を取る(押しすぎると歯応えが感じられなくなるので、表面の液体だけを取るイメージに)。

②小さめの鍋に湯をわかし、ホワイトチョコレートまたはブラックチョコレートの入った耐熱容器をのせ、湯せんにかける。

③【A】にはホワイトチョコレート、【B】にはブラックチョコレートを、こんにゃくを1つずつ浸してコーティングする。漬け汁がチョコレートに染み出てくるとチョコが固まってくるので、素早く行う。


④クッキングシートに、チョココーティングしたこんにゃくを間隔をおいて並べ、冷蔵庫で15分ほど冷やし固める。チョコレートが固まったら、1つずつクッキングシートから外す。


【ポイント】
解凍したこんにゃくの表面の水気を取ることで、チョコレートの付き具合がよくなります。湯せんの湯温は60℃を超えないようにしましょう。冷凍するときの調味液は、オレンジジュースや柑橘系果汁、紅茶などでも!
こんにゃくは冷凍することで日持ちするだけでなく、意外な食感に変化します。冷凍前の状態には戻りませんが、その変化を楽しむレシピをぜひ試してみてください。サイズや形を変えて冷凍すれば、さまざまな料理に使えてバリエーションも広がります。