青森県は、全国でも有数の長芋の産地。寒暖差のある気候と、ミネラル豊富な土壌に育まれた長芋は、強い粘りと深い旨みが特長です。
今回は、青森県南部エリアで長芋の栽培から加工・冷凍までを一貫して行う、株式会社中里青果を訪問。収穫から、冷凍とろろが完成するまでの工程を見せていただきました。商品を使ったレシピもご紹介します!
▼▼ YouTubeの動画もぜひご覧ください!▼▼
前半:農場編
後半:工場編
※本動画・本記事は、青森県農林水産部「令和7年度 青森フローズンフーズアンバサダー業務」の一環として制作しました。
長芋畑を見学


最初にやってきたのは、長芋の畑。案内してくださるのは、中里青果の専務・中里さんです。
青森県の南部エリアは、黒ボク土と呼ばれるミネラル豊富な栄養価の高い土壌が広がり、長芋栽培に適した地域です。さらに、長芋は「肥料食い」とよばれるほど成長にはたくさんの肥料が必要な作物。中里青果では、よい長芋をつくるために肥料にもとてもこだわっているそうです。


収穫は秋掘りと春掘りがあり、今回(12月上旬)見学したのは秋掘り。秋堀りは6月上旬頃に植え付けを行い、それからパイプやネットを使ってツルを管理。寒くなるにつれて地上部は枯れ、栄養が地中の芋へと蓄えられていきます。収穫期を迎える頃には、畑の上には何も残っていない状態になります。
機械と人の手を組み合わせて収穫


長芋は地中およそ120cmまで垂直に伸びて育つため、収穫は簡単ではありません。専用の収穫機で土を掘り起こしつつ、収穫機の後ろでは人の手で確認しながら一本一本を丁寧に掘り出します。
1日に3トンほど収穫するそうで、もし手作業だけで掘ると1本に10分以上かかるため、「昔は手で掘っていたので、今の労力から考えると1/10程度しか栽培できなかったのではないか」と中里さん。収穫機と人の手を組み合わせることで、農業の生産性や品質も上がっていることがわかる現場でした。
すぐ加工しない? 長芋ならではの貯蔵


掘り出された長芋は、すぐに加工されるわけではなく、4〜5℃前後に保たれた冷蔵庫で土付きのまま貯蔵され、1年かけて順次加工されます。土付きであれば半年以上は持つといい、長期間保存できるのは長芋ならではの強み。安定して加工できることも、品質のよい冷凍商品づくりにつながっているのですね!


そして、工場に持ち込む前には、高圧洗浄機によって土をしっかり落として見た目も美しい状態に。ここで選別され、生鮮用と加工用に分けられます。

いざ工場へ潜入!


それでは、いよいよ加工工場へ!
まず行われるのは皮むき作業。長芋は形がいびつなため、機械ではなくすべて手作業で皮をむいていきます。傷や変色部分もこの段階でチェックし、丁寧に取り除きます。


皮をむいた長芋は電解水に一定時間浸けて殺菌。生でも食べられる長芋だからこそ、衛生管理が徹底されています。その後、水洗いをして、商品ごとに振り分けてカット工程へ進みます。
とろろの要! おろしと撹拌工程


とろろ用にカットされた長芋は、専用のおろし機へ。遠心力を使ってすりおろす仕組みで、手ですったような自然な粘りと食感を再現できるのが特長だそう。


すりおろされた大量のとろろは、その後、撹拌機で約15分間しっかり混ぜ込みます。撹拌することで粘りを均一にし、解凍後も分離しにくい品質のよいとろろに仕上げていきます。
おいしさを閉じ込めるアルコール急速凍結


袋詰めされたとろろは、金属探知機での検査を経て、冷凍の工程へ。
冷凍はアルコール急速凍結機で行われます。マイナス30℃でも凍らないアルコール液にパックした袋ごと浸すことで、短時間で一気に凍結! 通常の冷凍食品は、エアブラストという冷風を吹き付けて凍らせるものが多いのですが、とろろは液状なのでアルコール凍結との相性がよく、この冷凍方法を採用しているそうです。また、一般的に長芋は冷凍すると食感が損なわれやすい食材ですが、アルコール急速凍結ならば解凍後も生に近い歯切れのよさを実現できるのもポイントです。
凍結機からカチコチに凍って出てきたら…中里青果の冷凍とろろ「芋の唄」の完成です!

長芋の冷凍商品ラインナップ


中里青果では、すりおろしのとろろ以外にも、さまざまな長芋商品がラインナップ! サイの目切りタイプ、刻みタイプの冷凍長芋や、味付きも展開。わさび風味などの味付きタイプは解凍するだけで一品が完成するので、業務用は居酒屋を中心に人気を集めているそう。

さらに、家庭向けにパウチ型のとろろ商品「imonouta」も用意。プレーンと出汁入りの2種があり、家庭でも手軽に楽しむことができます。料理やシーンに合わせて選べるラインナップが、青森の長芋の魅力をさらに広げてくれそうですね。
冷凍とろろの簡単レシピ「長芋焼き」

今回は中里青果「imonouta だしトロロ」を使った簡単レシピ「出汁入りとろろで作る長芋焼き」をご紹介します。
「imonouta だしトロロ」はすでに味付けされているので、材料は冷凍とろろと卵だけ。それでも、長芋の旨みと出汁の風味で、満足感のある一品になります。試食していただいた中里さんからも「ウチの長芋がこんなにおいしくなるなんて(笑)」とお墨付きの一言をいただきました!
【材料】(1枚分)
「imonouta だしトロロ」…1パック
卵…1個
油…適量
刻みねぎ、かつお節…お好みで
【作り方】
①冷凍とろろを解凍し、1袋全部をボウルに入れる。
②そこに卵を割り入れ、全体が均一になるまで混ぜる。
③小さめのフライパンに油をひき、中火で温める。生地を流し入れ、フタをして弱火で加熱する。
④中まで火が通ったら裏返し、もう片面も焼く。
⑤器に盛り、刻みねぎとかつお節をのせて完成!
青森の長芋をもっと身近に

今回、中里青果の製造工程のこだわりを見せていただくことで、「青森の長芋のおいしさを、最高の状態で届けたい!」という思いがよく理解できました。中里青果の皆さんが手間ひまかけて作ってくださるおかげで、我々消費者が、手軽においしくいただけるのはとてもありがたいことだなと思います。
冷凍とろろは、手軽さと品質を両立した新しい食の形。解凍するだけで手軽に楽しめ、さまざまな料理に使えます。皆さんもぜひ一度、青森の大地の恵みを味わってみてください!





