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2024年冷凍餃子を振り返る〜餃子アドベントカレンダー2024〜

2024年12月18日

冷凍食品専門家、冷凍王子こと西川剛史です。今回は一般社団法人焼き餃子協会 代表理事 小野寺力さん主催の「餃子 Advent Calendar 2024」に参加させていただきました。餃子に関わる専門家の皆様が、日替わりで令和6年・2024年の「餃活」を振り返る企画です。本日18日は冷凍食品の保存温度である「-18℃以下」にちなんで、冷凍食品専門家の私が冷凍餃子について振り返ります。

冷凍餃子は冷凍食品国内生産量 第3位!

出典:一般社団法人日本冷凍食品協会「統計資料_国内生産量上位20品目」より

2023年の生産量では冷凍餃子が第3位になっています。2021年までは4位だったのが、2022年には3位にランクアップしているので、冷凍餃子のさらなるニーズの高まりを感じますね。

冷凍餃子は大手冷凍食品メーカーが主要な市場として力を入れていますし、ご当地や小規模なメーカーの商品もたくさんあり、冷凍食品市場の中でも盛り上がっているカテゴリーと言えます。

ここからは2024年に私が食べた冷凍餃子で注目の商品を紹介したいと思います!

イートアンドフーズ「大阪王将 羽根つき円盤餃子 PREMIUM」

この商品は2024年3月発売の新商品でした。大阪王将の羽根つき餃子誕生10周年を記念して発売した“並べる手間なし!”円盤型の“プレミアム”な冷凍餃子です。大手メーカーの冷凍餃子は水も油も要らず、本当に焼くだけで良い、という超簡単調理なのですが、このフライパンに並べる手間さえも省いてくれる商品です。すでに円盤型に並べられていて、底面が羽根の素となる液体で凍って固まっているので、トレーから外せばそのままフライパンの上にのせるだけです。これは工場で製造するのも手作業になり、かなり大変らしいのですが、利用者にとっては嬉しいですね。

あと餃子はダイスカットの肉と、もっちりとした厚めの皮で、肉汁が口の中にじゅわっと広がるジューシーな冷凍餃子です。さらに、定番の酢醤油ベースの「秘伝のタレ」と店舗で人気の「みそだれ」の2つの味の別添タレがあるのも味変が楽しめて良いですね。

イートアンドフーズ「背徳のバターすぎるぎょうざ」

同じくイートアンドフーズから2024年3月に発売した新商品。バターをたっぷり使った料理レシピもSNSなどで話題にはなっていますが、罪悪感を感じつつも(背徳)バターの濃厚な美味しさを堪能したい気持ちと冷凍餃子が合体した、そんな商品。という商品ネーミングやパッケージからは期待感MAXという感じなのですが、実際に食べた感想としては「バター感が物足りない・・・」というのが正直な印象でした。味としてはバランスの取れた美味しい餃子だったのですが、ここまでバター推しの場合、もっとくどいくらいバターの濃厚さ、パッケージの写真のようにカットバターがそのままのっている、くらいを期待してしました。ただ好みがあると思いますので、皆さんも買ってみて感想を教えてください!

マルハニチロ「新中華街 赤坂璃宮の餃子」

マルハニチロの「新中華街 赤坂璃宮の餃子」は、2024年3月から関東エリア限定で販売が開始され、のち7月1日より全国で販売が開始されました。マルハニチロが家庭用冷凍餃子に本格参入になります。中華の名店赤坂璃宮が監修する冷凍餃子だけあって、味のバランスの良い仕上がりになっています。お肉や野菜などは比較的あっさりとした味わいですが、そこにオイスターソースなどの中華調味料を配合し、非常に奥深い味わいになっています。食べやすく次から次へと食べたくなり、でも深い味わいで満足感もある冷凍餃子に仕上がっています。マルハニチロはこの秋に「新中華街 赤坂璃宮の五目シュウマイ」も発売したので、赤坂璃宮の冷凍餃子と冷凍シュウマイのセットで販売されることも増えるかもしれません。

ウエルシア薬局「黒豚をちゃんと感じる幸せの餃子」

ウエルシア薬局は、プライベートブランド「からだWelcia」から初の冷凍食品を発売。冷凍餃子を4月18日に発売しました。この商品のお肉は鹿児島県産の黒豚だけを使いジューシーで旨みのある味わい。野菜には国産野菜だけを使用し、豚肉の旨みと野菜の味わい、国産あごだしを使っているのでマイルドに味がまとまっている印象です。冷凍食品の売場としては、ドラッグストアでの売場が伸びており、注目されています。今まではメーカーNB品が多かったのですが、今後はドラッグストアPB冷凍食品も盛り上がるかもしれません。

宮崎 餃子の馬渡 もっちり餃子

焼き餃子協会の小野寺さんから全国のお取り寄せ冷凍餃子をいくつか教えていただきましたが、私のおすすめは馬渡(まわたり)さんの「餃子の馬渡 もっちり餃子」です。注目すべきは冷凍餃子に付いてくる別添のラード!このラードを湯煎して溶かしておいて、餃子を焼く時に使うと、お店のような本格的な焼き餃子の風味が楽しめます。

この商品は、宮崎県における餃子の聖地である「高鍋町」で作られています。最大の特徴は、商品名にもなっている「もっちり皮」。餃子の皮作りから特殊で、例えるなら讃岐うどんの麺作りのように足で踏んで作っているのと同じで、コシが出るのだとか!そして、聖地である高鍋町はキャベツの産地でもあり、新鮮な野菜の味を楽しめるのも大きなポイントです。

パンパンに膨らんだ餃子を頬張ると、肉汁と旨みがあふれてきて、さらにキャベツのシャキシャキ感もり、ラードの香りも口に広がります。これはぜひお取り寄せしてほしい冷凍餃子ですね。

小野寺さんとのご当地冷凍餃子の解説はこちらのYoutubeをご覧ください。

CO・OP お肉がおいしい水餃子

最後に紹介させていただくのはこの商品!「CO・OP お肉がおいしい水餃子」この商品は商品名の通りお肉が本当に美味しい。噛んだときに口の中に溢れてくる肉汁がお肉の美味しさをしっかりと堪能することができます。

先日この冷凍水餃子を製造されている兵庫県にある株式会社メイショク様の工場に訪問しました。工場での作り方を見させていただきましたが、本当にお肉へのこだわりがすごかったです。厳選した部位を指定した豚肉を使っているのはもちろん、製造工程中で豚肉の温度を低温のまま保つことで、お肉の旨みを逃さない努力をされていました。お肉の加工から始まり、最後の急速凍結まで、各工程でのお肉の状態をしっかり管理していました。この丁寧な管理のおかげで、食べた時の「お肉を感じる!」美味しさを実現されていましたね。まだ食べたことがない方はぜひこの商品を試してみてください。

終わりに

冷凍餃子の世界、いかがでしたでしょうか。ここで紹介した冷凍餃子はごく一部ですが、今後冷凍餃子はますます発展すると思います。皆様もお好みの冷凍餃子があれば教えてください。来年も冷凍餃活、楽しみですね!

記事の監修者

西川 剛史
西川 剛史冷凍王子/冷凍生活アドバイザー
高校生のころから冷凍食品に興味を持ち、冷凍食品会社に就職。冷凍食品の商品開発などの経験を生かし、現在は冷凍専門家として活動中。テレビ番組「マツコの知らない世界」「ヒルナンデス!」「王様のブランチ」「NHKごごナマ」など、その他テレビ、雑誌などに多数出演。
プロフィール詳細はこちら(https://vefroty.co.jp/profile/)