私が全国各地の冷凍食品をお取り寄せする際、ただ美味しそうな見た目であるかということ以上に重視しているポイントがあります。
それは、生産地の食材が使われているか、そして何より「ご当地色の強い郷土料理であるか」という点です。
見知らぬ土地の郷土料理は、身近なスーパーなどで探そうにもなかなか見つかるものではありません。
かといって、実際にその土地まで足を運んで食すには、それなりの時間と資金が必要になります。
しかし通販であれば、自宅にいながらにして未知の味に出会うことができ、タイムパフォーマンスもコストパフォーマンスも非常に優れているのです。

今回ご紹介する「炉ばたのおやき」は、まさにこの条件にピッタリと合致した、旅情を誘う逸品です。
「おやき」とは、小麦粉やそば粉などを水で溶いて練り上げ、薄くのばした皮で小豆や野菜などで作った餡を包んで焼いた、信州地方、現在の長野県を代表する郷土料理です。
地域によっては蒸して仕上げるものもありますが、その歴史は非常に古く、縄文時代の遺跡からおやきの原型とされる焼き物の破片が見つかっているほどです。
かつては寒冷地における冬季の貴重な保存食として重宝されていたとも言われています。

その形状は饅頭のような円形で、直径は8~10cmほどと一見小ぶりにも見えますが、中には具材である餡がぎっしりと詰まっているため、手に持てばずっしりとした重みを感じ、腹持ちも非常に良いのが特徴です。
具材のバリエーションも豊かで、全国的に知られている定番の野沢菜以外にも、長ねぎや玉ねぎ、キノコ類や山菜類、さらにはかぼちゃや小豆などのあんこを使った甘いおやきなど、多種多様な味わいが楽しめるのも大きな魅力の一つです。

今回おすすめする「炉ばたのおやき」を販売しているのは、長野市の鬼無里(きなさ)地区に本店を構える、創業100年近い老舗のおやき屋「いろは堂」です。
小麦粉とそば粉を絶妙なバランスで練り上げた生地の中には、旬の野菜や山菜、きのこなどの具材がたっぷりと詰め込まれています。
この生地が厚すぎず薄すぎず、絶妙なもちもちとした食感を生み出しており、一口食べるごとに素朴な幸福感が口いっぱいに広がります。
季節限定の商品なども含めると、常時9~10種類ほどのラインナップが揃っているため、どれを注文しようか、どれから食べようかと迷う時間さえも楽しく感じられます。

数ある中でも私のお気に入りは、甘みのある味噌で炒めたキャベツ、野沢菜、人参、玉ねぎが溢れるほどに入った「野菜ミックス」です。これほどのボリューム感とクオリティを誇る商品が、わずか税込290円ほどで味わえるのですから、驚き以外のなにものでもありません。
郷土が守り続ける伝統の味を、冷凍食品という形で手軽に楽しめるのは現代ならではの贅沢と言えるでしょう。

最後に、この「炉ばたのおやき」を最高に美味しく食べるための秘訣をお伝えしましょう。
基本的には電子レンジで温めるだけでも十分に美味しいのですが、そこからさらにフライパンやトースターに移し、1~2分ほど加熱してみてください。
表面がカリッとなるまで焼くことで、まるで囲炉裏端で焼いたばかりのような香ばしさが蘇り、味のレベルが格段に上がります。
ぜひこのひと手間を惜しまず、信州の風土が育んだ本物の味をご自宅で堪能してみてください。

【炉ばたのおやき】
各290円~380円(税込)※セット商品有り ※2025年12月時点
詳しくはコチラ↓

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