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冷凍パイシート製造工場に潜入! サクサクの秘密にせまる

2025年11月12日

 ニップンは日本を代表する食品企業で、そのなかでも冷凍食品では冷凍パスタやワンプレート商品などが人気です。中でも私がおすすめしているのが、冷凍パイシート。これさえあれば、家庭でも簡単に本格的なスイーツやパイ料理が作れる優れものなんです。

今回は冷凍パイシートを製造している株式会社ニップン「竜ヶ崎 冷食工場(茨城県)」にやってきました! この冷凍パイシートの製造工程を見学させていただきました。サクサク食感の秘密を探るべく、いざ工場に潜入です!

※本記事は以下の株式会社ニップン様から依頼を受けて製作したプロモーション動画の内容を記事化しました。


▼▼ YouTubeの動画もぜひご覧ください!▼▼

Step1 生地作り

 工場の中に入ると、まず目に飛び込んでくるのは大きなミキサー。ここで、パイシートのベースとなる生地を作っています。



 使用される原料は、小麦粉、砂糖、食塩。そこに水とマーガリン(発酵バター入り)が投入され、機械でしっかり混ぜられていきます。一度にかなり大量の生地が作られていて、1回のミキシングで約100kgあるそうです。

 生地はその後、圧延(のばす)の工程に。帯状に整えられた大量の生地がレーンに流れていき、ローラーで少しずつ伸ばされます。


Step2 マーガリンを包んで層を作る


 ここからがパイシートづくりの核心、パイの命である“層”を作る工程です。

 まずは、薄く伸ばした生地の上にマーガリンを広げ、包み込んでいきます。パイ生地は、生地に油脂を練り込むことがとても大事。工場でも丁寧にその練り込み作業を行なっているのですね。

 マーガリンを包み込んだ生地をまた薄く伸ばせば、これがパイ生地の層の“1層”になります。



 その後、生地を機械で折りたたんでいきます。まず生地を8回折り込み、それをまた薄い1枚の生地に伸ばして、またさらに8回折り込みます。8層×8層=64層、最終的にはなんと64層に! この層が、焼いたときのサクサク感を生み出してくれる秘密なのです。自分でこのパイ生地を作ろうと思うと、この折り込み作業がとても大変で、さらに手作業だと手の体温が生地に伝わって、生地がダレてしまうので、パイ作りは職人技が必要になります。それを工場で機械で作ってくれているのは、とてもありがたいですね。

Step3 ローラーでのばし、穴をあける


 64層になった生地は、再びローラーで伸ばされて、製品となるパイシートの厚さまで整えられます。

 続いて、焼く際に膨らみすぎないよう、ピケと呼ばれる小さな穴をあける工程へ。専用の機械で、表面に細かい穴を均等にあけていきます。

 その後、カッターでシート状にカットされたら、私たちが見慣れた冷凍パイシートの形に。いよいよ、製品としての姿が見えてきました!


Step4 マイナス35℃で急速凍結!


 カットされたパイシートは、トンネル型フリーザーで急速凍結されます。マイナス35℃以下の風を当てて、一気に凍結されます。この急速凍結によって、おいしさをギュッと閉じ込めることができます。



 カチカチに凍ったパイシートは、機械によって1枚ずつ丁寧にラップで包まれていきます。ラップに包まれていることで、家庭では必要な分だけを取り出し、残りはそのまま簡単に保管が可能です。

 さらに、ラップははがしやすい工夫が施されており、使う人のことをしっかりと考えた設計になっています。冷凍庫からすぐに取り出して使えるあの便利な形は、ここで整えられているのですね。



 最後に、紙トレーに入れられ、パッケージされて完成! スーパーでも見かけるおなじみの商品ができあがりました。

焼いて実食! サクサクの層に感動


 今回は特別に試食用として、この冷凍パイシートを工場のオーブンで焼いていただきました。

 まずは、何もトッピングせず、そのまま素焼きしたものを試食させていただきます。発酵バター入り、北海道小麦を使用という素材のこだわりもあり、素焼きしただけなのに香りが豊かで食欲をそそります。そしてとてもきれいに膨らんで、見た目も美しいです。

 切ってみるとサクッと音がして、層がしっかり立っていました。口に入れると食感もよく、バターの風味が広がります。このレベルのパイが、家庭で簡単に作れるというのは驚きです。 



 冷凍パイシートを使ったアレンジメニューもご用意いただきました。

 まずは定番のアップルパイ。りんごの酸味と甘味のバランスがよく、パイシートのバターの風味とよく合います。サクサク食感もおいしい!


 さらにはスイートポテトパイと、ベーコンポテトパイも! スイーツはもちろん、食事系のパイ料理にもぴったりです。料理のレパートリーも広がりそうですね。

家庭の「てまぬき」を支える、工場での「てまひま」

 今回の工場見学を通して、ニップンの冷凍パイシートの魅力を改めて実感しました。手軽でおいしいパイシートの裏には、工場での丁寧な工程と職人のようなこだわりが隠れているんですね。


 冷凍パイシートは初心者でも扱いやすく、料理が苦手な方、「お菓子作りは難しそう」と感じている方の強い味方になってくれます。焼くだけでお店のような仕上がりになるので、ちょっと特別な日のおうちスイーツや食事メニューにもぴったりです。この手軽さ、おいしさを、ぜひ実感してみてください。

 今後は、このパイシートを使ったレシピも紹介する予定です。ニップンのホームページにもレシピが多数掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください!


▼▼ ニップンのパイシートレシピはこちらからご覧ください!▼▼

https://www.nippn.co.jp/recipe/special/pie_sheet

記事の監修者

西川 剛史
西川 剛史冷凍王子/冷凍生活アドバイザー
高校生のころから冷凍食品に興味を持ち、冷凍食品会社に就職。冷凍食品の商品開発などの経験を生かし、現在は冷凍専門家として活動中。 冷凍王子としてテレビ番組「マツコの知らない世界」「ヒルナンデス!」「王様のブランチ」「NHKごごナマ」など、その他テレビ、雑誌などに多数出演。
2016年8月には家庭での冷凍テクニックを理論的に体系的に学べる資格講座として「冷凍生活アドバイザー養成講座」を開講(運営 日本野菜ソムリエ協会)。冷凍テクニックをまとめた冷凍本のシリーズ累計発行部数は30万部を突破。
年間約1,000品の冷凍食品を試食し、累計1万品以上の冷凍食品を実食している。さらには全国の冷凍食品工場を累計80ヶ所以上を回る、冷凍食品工場マニアでもある。その経験を活かし、冷凍食品コンサルタントとして活動。
常に冷凍を切り口に新しい活動や事業を積極的に行っている。
プロフィール詳細はこちら(https://vefroty.co.jp/profile/)