美食の宝庫、北海道には数え切れないほどの美味しい冷凍食品が存在しますが、今回ご紹介する「牛とろフレーク」は、それらとは一線を画す逸品。
出会いから数えれば実に20年以上になります。
長年にわたり、メディアで幾度も取り上げられ、数々の賞レースで輝かしい成績を収めてきた「牛とろフレーク」は、まさに味における信頼と実績の証です。
初めて口にした時、それまで経験したことのない味と食感に、ただただ感動したのを今でも覚えています。

元来、ユッケなどの生肉を好んでいた私にとって、「牛とろフレーク」はまさに至福の味でした。
しかし、2011年の焼肉チェーン店での集団食中毒事件を機に、生食用牛肉の安全性が見直され、「生食用牛肉の規格基準」が施行されたことで、従来の「牛とろフレーク」は一時市場から姿を消すことになりました。
製造元の十勝スロウフードは、食品衛生法の規格基準を満たすため、表面加熱などの方法を試みましたが、いずれも以前の美味しさを損なう結果に。
それでも味に妥協せず、「生で美味しい牛肉を加熱したくない」という強い信念のもと、たどり着いたのが「非加熱食品加工」という新たな分野でした。
安全性と品質を両立させるための苦労は、同社の公式サイトに詳しく記されていますが、この選択は、並々ならぬこだわりと情熱なしには成し遂げられなかったでしょう。

さて、いよいよ「牛とろフレーク」の味についてご紹介。
北海道十勝地方で育った厳選牛肉を、独自の製法で加工した「牛とろフレーク」の最大の特徴は、凍ったまま食べられること……なのですが、むしろ非常にデリケートな商品なので、食べる前に解凍してはならないのです。
フレーク状の牛とろを解凍せずに、熱々のご飯にかけると、みるみるうちに溶け出し、鮮やかな赤身が食欲をそそります。

肉特有の臭みは一切なく、牛肉本来の濃厚な旨味と脂の甘みが口の中に広がります。
ほかほかご飯との相性は抜群で、まさに至福のひととき。
私のおすすめは、温泉卵と浅葱をトッピングし、わさび醤油でいただく食べ方です。
パスタやうどんなどにも合いそうですね。

180gカップ2,700円という価格は、一見高く感じるかもしれませんが、茶碗10杯分は作ることができるので、1食あたり270円と実はリーズナブル。
ぜひ一度、このとろけるような美味しさを体験してみてください。
そうそう、凍ったままの牛とろフレークを熱々のご飯に乗せたら、しばし牛肉が溶けていく様をぜひ鑑賞してくださいね!

【十勝スロウフードの牛とろフレーク180g】
2,700円(税込)※2025年4月時点
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